私的今年のボカロ・UTAU・CeVIO曲10+5選
今年もたくさんの良曲に出会いました。
キマシタワーPのこの記事を読んで私も個人的に何度も聴いた今年のボカロ曲選ぼうと思って、大晦日ですが書いてみます。
ただ、合成音声も種類が増えたので、便宜上「ボカロ」としてますが、CeVIO、UTAUも含まれます。
対象は2018年にアップロードされた曲で、オリジナル曲10曲、カバー曲は5曲選んでいます。
紹介する楽曲のマイリスはこちら。
以下よかったポイントですので、読みたい方は読んでください。
- もしも僕が傘になれたら/ feat. IA (VOCALOID5)
- 今日も空が綺麗だから/feat. IA & 結月ゆかり
- 力なきもの/feat. IA & Fukase
今年はとにかく傘村トータさんの曲に出会えてよかったと思えた一年だった。つい勢いあまって10曲のうち特に好きな傘村さんの3曲を選んでしまった。
傘村さんの楽曲の全体を通して言えるのはピアノを基調とした旋律の美しさ、腹から声を出して思えるVOCALOIDの発声、そして胸を穿たれるストレートな歌詞だと思う。
ちょうど、傘村さんの存在を知った時期と仕事が忙しくなった時期と一致したのも大きかった。
「もしも傘になれたら」はVOCALOID5を使ったIAちゃんの発声や息遣いが人間にかなり近づいている。声に息が混ざる感じは今までになかったので、とても驚いた記憶がある。
今年は突如(兆候はあったし、いつものYAMAHAだけど)VOCALOID5が発表され、ソフトとして賛否両論だが、傘村さんの曲を聴いているとVOCALOID5には無限の可能性を感じた。
「今日も空が綺麗だから」は、とにかく歌詞がいい。私は正直、歌詞は二の次なタイプなのだが、この曲のストレートな歌詞が残業続きの体にどれだけ響いたことか。
過労で左半身の痺れが止まらなかったとき、この曲を帰りの車で流して1人ぐじゃぐじゃになるまで泣いた。少しだけ頑張って生きようと思えました。
IAちゃんとゆかりさんもこう、凝ったハーモニーではなく、ユニゾン中心なのがストレートさが増す。
合唱コンクールの課題曲にすべき名曲。
「力なきもの」は、IAちゃんとFukaseの発声がべらぼうにいい。腹から声を出し、頭に響かせ、口を動かしているの姿が想像できる。
傘村さんの曲はピアノソロが多いけど、この曲みたいなバックに他の楽器が入るのも歌詞の明るさを増すし、この曲も歌詞に励まされた。
また、この曲を聴いて、Fukaseの低音のよさを知った。(特にラスサビ前の「泣くな 力なきものよ」)
- 【東北きりたん/重音テト】水時計【オリジナル】
きりたんはボイロのイメージが強いが、UTAUも存在する。ボイロのダウナーな声に魅力された人も多いと思うが、UTAUの声の良さを実感できた一曲。
独特のPVと引き込まれるイントロ、ボイロをセリフに採用した間奏。センスしかない。
同じ作曲者によるきりたんのオリジナル曲「今日はでかい月」もきりたんの声質が活かされている良曲。
- ガリレオ・コンフリクト / ONE 【オリジナル】
伝説のONEマスターと(おにぎりの中で)名高い茸きのこさんのオリジナル曲。
いや、もう、とにかくカッコイイ。曲もONEちゃんも。
茸きのこさんは最高のONEちゃん使いであると思う。限りなく人に近い、CeVIOの調教を行う。是非投稿動画を遡って欲しい。
曲調もONEちゃんの声質を活かしていて、かっこいい。つい何度も聞いてしまった。
- Empty / VY1V4
音の心地よさに惚れた曲。
シリーズ3曲のうちの1曲目。3曲目通して聴くと涙が止まらなくなった。この曲もまた、歌詞のストレートさに撃ち抜かれた。「日常」と書いて「しあわせ」と読むのはずるい。
間奏のベルのような音が、ナースコールを彷彿させる。
- 【VOCALOID 桜乃そら・デモ曲】どんな言葉なら届きますか?
今年発売された新ボカロ、桜乃そらさんのデモソング。詞が数々のアニソンの詞を手掛ける畑亜貴さん、曲がONE PIECEやサクラ大戦の楽曲を手掛ける田中公平先生、神調教で知られたみろんPという超豪華メンバー。
このインタビューで田中公平先生ご本人の言う通り、ボカロ曲にあまりない、クラシカルなワルツ。私はミュージカルが好きなので、この曲にはとても惹きこまれた。
コメントで「自分でカップリング完結するな」と言われているのは笑った。
- メルティランドナイトメア / 初音ミク アニメMV
今のボカロ界を代表するクリエイター・はるまきごはんさんの代表曲。やはりこの曲も音の心地よさとメロディに引き込まれた。
はるまきごはんさんの曲はLUMiちゃんの「地球をあげる」も好きで、そっちと迷いましたが、この曲を聴きながら『封神演義』の最後の方(望ちゃんと王天君の下りのあたり)を読んでいたら、エモエモすぎてヤバかったのでこっちにしました。
- ever/音街ウナ
猫アレルギーさんのウナちゃんは声を聴いただけでわかるからすごい。猫アレさんの曲は好きな曲が多いけど、ウナコンピの実質ラストを飾り、ゴリゴリのギターとベース、間奏の都度入るウナちゃんの叫びが最高だったのでこの曲を選びました。
- 無限にホメてくれる桜乃そら先生
年末に落とされた核弾頭。全学会員が泣いた。
そらさんが好きなので、「GYARIさんのそらさんとか最高じゃん……」と思って聴いたら、実質マキちゃんの曲でした。とんでもないアッパーを喰らいました。
ありがとう……ありがとう……
「ここから始まるあなたの物語」は本当そうなんだよ……マキちゃんはかけがえのない仲間を得てから始まるんだよぉ……(限界オタク)
GYARIさんがTwitterでjamバンド学的な点をそこまで調べてなかったと仰っていたが、むしろ調べてないのに合っていたことがすごい。jamバンド世界と見事に溶け込んでいて、さすが某Bくんが大好きなだけある。
- 【Ken】ジッタードール【VOCALOID5カバー】
VOCALOID5発売日に投稿されたVOCALOID5・KENを使ったnikiさんの曲のカバー。
海外Pによるカバーで、所々舌足らずの部分があるが、KENのシャウトに圧倒され、VOCALOID5の可能性を感じられる。VOCALOID5はKENの神調教が多いけど、これが一因かと思っている。
- About me / IA English 【CeVIOカバー】
遂にIAちゃんのEnglishが来た!まさかのCeVIO!!でしたね。
先程紹介した、茸きのこさんによるIA Englishを使用した蝶々Pの曲のカバー。
私は英語の成績は悪かったですが、そんな私でも聞き取れる流暢な英語に圧倒されました。茸きのこさんのカバーやはり良い。
CeVIOは声の芯が抜けていて、似たような声になってしまうのが難点ですが、Liaさんの歌い方の再限度の高さに驚かされた。音が上がるところの声の裏返り方とか完全にLiaさん。
どなたかが、「Liaの声を再現したのがボカロ、歌い方を再現したのがCeVIO」と仰っていたが、その通りだと思った。
- メーベル / 赤咲湊 【CeVIOカバー】
上と同じく、こちらも茸きのこさんによるバルーンさんの曲のカバー。投コメで「湊くん」と書かれてて、かわいい。
今年は何故か白咲くんと赤咲くんのBLを描いてしまったのですが、描くきっかけというか赤咲くんを知ったきっかけが茸きのこさんの神調教を聴いたからなんですよね。
赤咲くんはとにかく声が好きです。
- 【桜乃そら】ADAMAS (TV Size)【カバー】
数々の神調教を手掛けて来たcilliaさんのSAOのOPカバー。
弟がSAO好きなので原曲聞いたけど、原曲より滑舌良くて驚いた。Coolそらさんの声がよい。
セルフカバーなのでオリジナルかカバーのどちらに入れるか迷ったけどカバーとして扱いました。
私の世代のボカロ聴いてた人なら誰もが聴いただろう、SCL Project(natsuP)のVanaN’Iceの代表曲。近年は10周年ラッシュで有名Pが戻って来ている傾向をよく見るが、この曲も10周年らしくて、時の流れを感じた。そして音楽の好みは10年であまり変わらない。
もうね、かっこいいよね。それしか言えません。圧倒的感謝。ありがとう……
- 終わりに
今年一年は、合成音声の進歩が凄まじかった。かなり歌声が人間に近づいたのを実感した。対して、2.5次元を見て人間にしかできないモノを知り得た1年でもあった。
また、「歌詞」というものも考えさせられた。難しい言葉や言い回しを使える人、すごいと思うけれど、胸に響く歌というのは難しい言葉を使わず、素直な詞なのでは、と思った。
以上、おにぎりでした。来年もいい曲にたくさん出会いたいです。